夢と徒然

楽しかったことの記録とミッキーマウスとの思い出

 

出張で関東の方に来ていたので、どうしても我慢ができなくなって舞浜に少し寄り道をした。寄り道というにはあまりにも無駄な移動だし、絶対に乗らなければならない新幹線があるので30分程度しか滞在できなかったので、我ながらバカなことをしたと思っている。後悔はしてないけど。

 

今、新幹線の中でこの文章を書いてる。

 

 

 

今日の舞浜はもうすっかり暖かかった。まさしく春。つい最近まで夜の防寒具は必須だったのにね。ビビディの高い方のシンデレラのドレスを着た女の子が家族と楽しそうに歩いていた。何も羽織っていなかった。オシャレするには良い季節、冬は過酷だものね。10万のドレスはしあわせの象徴で素直に素敵な光景だなと思った。

 

 

舞浜駅を降りると西日が眩しい。駅の大きな看板を見ると、推しがこっちを向いて微笑んでいた。少し複雑な気持ちになる。

 

そのまま歩いてボンボヤージュに行くと、店内に35周年のグッズはほとんど置いてなかった。最近はグッズはイベント終盤まで在庫がなかなか残らない。大好きだった35周年ももう終わろうとしていると見せつけられた気分。すごく寂しい。

 

そのまま坂道を下ってランホのマーカンタイルへ。35周年の痕跡を探したかった。

入り口でキャストのお姉さんに明るく話かけられた。

「こちらで、新商品の海老煎餅のご試食をしております!いかがですか?」

お姉さんは手に、海老が含まれている旨が大きな文字で書かれた案内を持っていた。多言語で書かれているのに感心した。試食でもアレルギー対策は大切だよなぁ。

1つ受けとるとお姉さんは話かけてくれる。

「お仕事帰りですか?」

「そうなんです、少し時間ができたので寄りました」

キャストさんと話すのすごく楽しくて大好きだ。ポストカード買うとレジのお姉さんも明るく「いってらっしゃい!」と声をかけてくれる。小さいことかもしれないけれど、大好きな瞬間。

 

そのままUターンするのが惜しくて、リゾートラインに乗ることにした。

やって来たのは35周年のハピエストライナー。たぶん、これが最後の乗車。ブランニューデイのテーマソング、大好きでたまらない。ずっと聞いていたい。

みんなそうだと思うけど、私はパーク側の車窓から風景を眺めるのが好きで、パーク内からは隠されているバックステージが見えるのは得した気分になる。

 

今パークは大規模な工事中で、エントランスも、美女と野獣エリアとなるところも、駐車場の所も重機やトラックが大量に止まっている。夕方だけれど、たくさんの工事関係者の方が作業されている。この力が集まって、魔法のような空間が生まれる。

 

 

そんな光景を見ていると、自分でも驚くほど本当に唐突に嫌だなという気持ちが浮かんできた。

 

変わってほしくない、寂しい。私の好きな姿でなくなってしまうかもしれないなら、変わらなくてもいい。

 

すごく傲慢な考えだ。でも、それが本心だったのかと自分でも改めて気がついた。

 

 

 

工事という変化の象徴を見たことで気がついた気持ちだけれど、新しいエリア自体はもちろん大歓迎だし楽しみ。

でもそれ以外の所で無理していたのかもしれない。イヤだって思うのは良いファンじゃないって自分に呪いをかけていたのかもしれない。

 

 

本当は、シーズンデザインのショッパーを廃止するのはすごくイヤ。豊富な種類毎の隠れミッキーを探すのがすごく好きだったのに。

 

レストランの紙皿提供もイヤ。メニューが少なくなるのも本当に寂しい。食事は旅気分を味わえる大切なものなのに。

 

他にもイヤだなって思うことたくさんある。もちろん推しの件についても。

 

 

夢を売ってるんだから経費削減や利益追求するなというのはあり得ない暴論で、そう思ってる訳じゃない。パークが末永く続くためにはそれも大切なこと。

食事も、今の混雑具合を見ると提供スピードを早める対策は必須。これも理解はしてる。

 

だからイヤだなー、残念だなーって思うのは良くないことだって自分自身に知らず知らずのうちに言い聞かせていたのかもしれない。

推しの件についても、推しのためにも良いファンでいたいって思いすぎていたのだと思う。

そもそも良いファンって定義自体、ないのにね。

 

 

そうか、私はイヤだって思ってたんだな。 

そう認識すると、車窓を眺めながらなんだか泣けてきた(完全にヤバい人)。

 

リゾートラインからは、シーのバックステージがすごくよく見える。

半泣きで窓を見ていると、バックステージを歩くキャストさんがリゾートラインに気づいて手を振っていた。裏にいるのに手を振ってくれるキャストさんもたくさんいる。

わざわざ立ち止まり、両手で大きくこちらに手を振ってくれるキャストさんもいた。すごく、嬉しくなった。

 

 

 

変化が寂しいなって思うこともあるけど、私が本当に好きな部分は変わらないのかもしれないなって改めて思えた。それは多分、自分の本心を認めたからこそ出てきた思い。

 

 

リゾートラインを降りると、小さな男の子が帰りたくないと駄々をこねて泣いていた。

昔から変わらない光景。

 

 

多分、パークがそういう場所である限り、この光景が変わらない限り、私は何があっても推しの事が大好きなんだろうな。そう思った。

 

帰り道、推しがニッコリ微笑むポスターを見ても、寂しい気持ちはだいぶ収まっていた。