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拝啓、親愛なるミッキーマウス様
お誕生日、おめでとうございます。
バースデーカードは別途用意しましたので、これは完全なるオタクの自分語りなんですけど、まぁ昨今のご時世だとこんなことでもしないとやってられねぇ!という思いなのです。ご容赦ください。
あなたが銀幕の中で口笛を吹き、多くの人々を驚かせたのが1928年。今年で、92回目のお誕生日ですね。なんて偉大なんでしょう。これだけ長い間多くの人々を熱狂させる存在は、そうそういません。
もちろんずっと順風満帆なわけではなかったと存じます。映画に出ない時期もありましたね。それでも変わりゆく時代のうねりの中、常にあなたはリーダーで、中心で、やはり愛されるスーパースターです。そんなあなたの事が、私は大好きなのです。
早いもので、私もあなたの事を追いかけて、今年で17回目の誕生日をお祝いする事となりました。92年活躍するあなたの芸歴に比べれば僅かな時間ですけれど、私の人生の中の比率で考えると、なかなかの期間です。この間、とてもたくさんの物をあなたに貰いました。というか、私に出来ることなんて何もないので、貰うことしかできないのですが。
本当に感謝なんて言葉じゃ表せません。
17年というのは、流石に長い時間で、私にも様々な変化がありました。
そもそもあなたと出会った頃、私は「学生」どころか、一般的には「生徒」と呼ばれる肩書きで、あなたに会うのも数年に一度の家族旅行だけでした。
そして、あなたに対する「好き」も、時期と共に移り変わっていきました。
あなたの出ているアニメーションを夢中で見ていた時期もありました。シールとか文房具とか、お小遣いで買えるものを片っ端から集めて眺めるのが好きだった時期もありました。雑誌や広告をスクラップしていたこともあります。
ニコニコ動画の全盛期には、PCにかじりついてショーの動画を見ました。私がまだ生まれていない時期の映像を見て、悔しかったのを良く覚えています。あなたの古参を名乗るのはかなり困難ですよねぇ。でも、クラスメイトには理解してもらえなかった、あなたのかっこよさ。コメントでは多くの人が「格好いい」と書いていたので、嬉しかった。同じようなファンがいるというのは喜びでした。
今思うと、ガチ恋に近い時期もありました。ミニーちゃんにやきもち妬いた時期。
少しでも近くで見たくて必死の時期もあれば、遠くで見ていたい時もあった。とにかくグリでお話したい時期もあれば、写真を取りたい時期もありました。
でも思い返すと、どんな時も笑顔をもらっていました。そして私はあなたのそういう所が好きなのです。まわりのみんなを笑顔にするところが。
本当の事を言うと、大人になるにつれて少しずつ思うところは増えました。
「また1年積み重ねられた」という安堵感を感じるようになりました。どこまで追いかけて行けるだろう、という思いは少しずつ大きくなります。
体力の限界が来るか、金銭的な余裕がなくなるか、家族に変化が起きるか……。奇跡的なバランスで成り立つ今の生活は、いつまで続けられるのか時々不安になります。
昔は膝をついて目を合わせてくれていたのに、もう私の方が背が高い。
今は世界情勢が大変な事になってしまって、あまりにも会えないから、そろそろ潮時かなぁと覚悟したけれど、やっぱり「好き」は変わりませんでした。
会えなくて寂しいけど、でも意外と毎日お腹は空くし、元気に過ごしています。
もしかしたらそれが今の私の「好き」なのかもしれない。昔よりも穏やかにはなったけど、私は私のペースで、そっと追いかけさせてください。
また1年過ごせたから。
次の1年もこのままでいられるように、努力していきます。
それは自分の人生も蔑ろにせず元気に生きることが必要だと思うので、健康に気をつけて生きて、毎日楽しく過ごして、それで稼がないとね。
今日という日が、あなたにとって幸せになるように祈っています。いつもみんなを笑顔にしている分、幸せな事がたくさん訪れますように。
愛を込めて。
2020.11.18
今日はチーズケーキ食べながら、映画やショーパレ円盤見るね。